すみつぐ

vol.2 歴史街道と立場のまち 目川地区

美しい家屋を住み継ぐための仕組みとして、語りを紡ぐことにより地域文化や地域社会を再発見、再評価する住まいの記憶史をまとめた「すみつぐ」。
百年先の次代へと守るべき地域文化や地域社会をつないでいくことに貢献します。

「この家をなんとか保存したいとか言われてもね。昭和の建物を保存して何の値打ちがあるんや、と。何でもかんでも残しといたらええのかっていうと、ちゃう。1000年残すだけの価値があるか」と、どこか否定的にも見える家主。しかしこの伝統、歴史、地域、家屋に対するアンビバレント(両義的)にもみえるものの見方がはどういった人生観に基づくものか、話を聞くうちにわかってくる「すみつぐ」第二弾。

栗東市目川地区(および岡地区)は、江戸の五街道の一つ「東海道」が通り、草津宿と石部宿の間(あい)の宿、目川立場(休憩所)として賑わったとされています。目川田楽や目川ひょうたんなど歴史文化が漂い、往時を偲ぶことができます。